SDGsコラム 3/17「すべての人に健康と福祉を」
「健康」とは?
この目標では「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」というテーマのもとに取り組みを促進しています。
「健康」とは?
そもそも健康な状態とはどのような状態のことでしょうか?
病気やケガをしないなど、身体的に良好であることが真っ先に思い浮かぶかと思います。
WHO(世界保健機構)によると「健康」とは
“健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。人種、宗教、政治信条や経済的・社会的条件によって差別されることなく、最高水準の健康に恵まれることは、 あらゆる人々にとっての基本的人権のひとつです”
と定義されています。
現在、途上国を中心に世界には貧困などが原因で医療などのサービスを十分に受けられない地域が多く残されています。
このような現状からあらゆる人々が身体面、精神面、社会面のすべての面で満たされた状態になれる世界の実現のために目標の3番が必要とされています。
目標の実現には
目標の3番の実現のためには何が必要でしょうか?
最も必要とされているのは身体面での健康を保証するための医療や保険サービスの充実です。
ケガや病気をしても病院に行けば治療を受けることができ、身体的に健康な状態に戻すことができます。
健康診断や予防接種を受けられれば、病気や感染症にかかるリスクを減らすことができます。
こうした医療サービスにアクセスするためのインフラの整備もしていく必要があります。
医療技術が進歩していても提供する場所(病院や保健所)や医療従事者の数が不足していれば、サービスを行き渡らせることはできません。
付け加えてお話しすると、医療施設へアクセスするための交通インフラの整備も重要な取り組みのひとつであり、交通事故で命を落とすリスクを減らすことにもつながります。
また、上記のような制度面での充実のほかに、私たちひとりひとりに対する健康に関する知識の教育も取り組むべき項目のひとつとされています。
私たちは普段風邪や感染症にかからないように、手洗いうがいをしたりマスクを着用すると思います。
食事をするときは栄養が偏らないようにバランスの良い食事を心がけたり、食材に関する情報などに注意を払う方も少なくないと思います。
このような健康な生活を維持していくための知識の有無によって健康に関するリスクを個人の努力で減らすことができます。
このような健康に関する知識をあらゆる人が得られるように教育にも力を入れていく必要があるのです。
健康と福祉の増進のためにできること
目標に対する取り組みの現状
2021年の国連でのSDGs報告 によると
- コロナ禍により、今まで前進していた保健分野の状態は停滞または逆戻りし平均寿命は短くなった
- データ不足により新型コロナウイルス感染症が及ぼす真の影響の把握が困難に
- ユニバーサルヘルスカバレッジへの投資拡大が必須
- 医療従事者は多くの地域で不足し、コロナ禍により限界に達している
- 性と生殖に関する健康/妊産婦の健康/子供の健康 の項目におけるこの10年の前進が
停滞または逆戻りするおそれ
とあり、2020年初頭より世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症により、これまで世界で進めていた取り組みによる成果は一時的に停滞している、というのが現在の状況です。
これまでの取り組みに加えて、コロナ禍という未曽有の状況への対応も必須になってくると考えられます。
健康と福祉の増進のためにできること
健康と福祉を世界中の人々に普及させるためには、医療施設や制度などを整えアクセスのしやすい環境を作ることはもちろん必須と言えますが、それと同時に私たちひとりひとりの健康に対する意識や知識を啓蒙していくことも大切な取組となってきます。
私たちが普段の生活の中でできる取り組みには以下のようなものがあります。
- 医療団体への寄付
- 自分自身の健康を保つ
- 病気から自信を守る知識やスキルを身に着ける
【取り組み事例】
健康経営で働き続けられる職場環境づくりを
大阪市にて健康経営支援を行っている株式会社M&Pラボラトリの取り組みをご紹介します。
経済産業省が認定を行っている健康経営優良法人の認証取得の支援サービスと福利厚生のサービスを通して、従業員の健康増進と企業の信用度や認知度の向上を目的としています。
「従業員のストレス解消」→「働きやすい職場環境」→「生産性の向上」→「市場から選ばれる会社へ」
のサイクルを回し続けることで健康面でも経営面でも従業員が働き続けられる会社づくりを目指した取り組みとなっています。