SDGsの取り組みは自己満足か?慈善事業か?
SDGsが流行っています
2015年9月、国連サミットで採択されたときにSDGsを知っていた日本人はほとんどいませんでした。
2022年1月現在、TVでも新聞でもWEBでもたくさんのSDGsという言葉が踊っています。
ここ数年、日本でのSDGsの認知が急激に上がっています。政府の宣伝、学校での授業、メディアで取り上げられ、多数の企業で取り組みが進んでいます。
第一生命が中小企業にアンケートを実施しています。
https://www.dai-ichi-life.co.jp/dsr/society/challenges/sdgs_report/pdf/2021_002.pdf
このデータによると、
社会貢献活動に取り組むべきと考える企業は全体で67%(合計N=30,160)
になるそうです。多くの企業経営者はSDGsを事業に活かしたいと考えています。ですが、
実際にSDGsに取り組んでいる企業は全体で25%(合計N=30,160)
SDGsを事業に活かしたいと思っていても、実際に取り組んでいる経営者はその半数に満たない、という結果が出ています。
岸田首相が唱える「新しい資本主義」とは
一方で、ネットの言論で「名前だけ使ってるけど実態としては全く取り組んでない」とか、「意識高い系の事言っとけばとりあえずSDGsやろ」とか、否定的な意見もいろいろと見ることができます。
確かにSDGsを一時の流行としか考えずに、名前だけ使って商売を回そうとしている、フリーライダーも間違いなく存在します。ですが、多くの経営者や担当者は、真剣に「自社の事業が社会の貢献になれば、企業価値が高まり、多くの人に選ばれて、より大きな社会貢献が可能になるはず」と一所懸命に考えています。
日本の企業が積極的にSDGsに取り組むことで、社会貢献が事業の存在価値となります。利益追求を第一とする株主至上主義から脱却して、日本社会の成長が世界に貢献できる企業を育む環境を作ることこそ、岸田首相の唱えている「新しい資本主義」だと考えています。
弊社、株式会社フォーバルの会長、大久保秀夫もここ数年、「公益資本主義」を唱えていて、「会社は社会の公器だから、企業が得た利益を還元して、社会の役に立てよう」と主張しています。その考えから生まれたのが弊社が促進するCIESF(https://www.sdgs-et.jp/work/ciesf/)です。
まだまだ SDGs黎明期です
いろいろな企業が、社会貢献だとSDGsに取り組みしていても、まだまだ内容がよく見えていません。玉石混交で、どれが素晴らしい取り組みなのか、どれが名前だけのハリボテなのか、一般の人からするとよくわかないというのが現状なのではないでしょうか?
また経営者自身も、自社の事業を社会貢献としてアピールしたいけど、取り組めていないと悩んでいる方が多いのではないでしょうか?
どうしたら、このSDGs黎明期を生き延び、次に来る過渡期を乗り越えて成長できるのか?多くの経営者が真剣に考えている疑問だと思います。
答えは難しいのですが、一つだけ確実に言えることは、「実直に事業の存在価値を高めて、お客様から選ばれるようになり、取り組みをちゃんと主張する」ことだと考えています。
企業にとってSDGsの取り組みは、自己満足でもなければ、慈善事業でもありません。自社事業のブランディングであり、マーケティングであり、価値創造活動なのです。
SDGsの目標達成は2030年です。もう8年しかありません。それまでに達成できればと思いますが、あまり焦ってもいけないと思います。
「とりあえずSDGsと言っておけば」とか「いまバスに乗らないと」という考え方ではなく、どれだけ社会貢献ができるかを真剣に考えて、誠実にやっていることをアピールすることです。
考えているだけではだめで、ちゃんと行動して、飾らない行動を見えるようにする。行動してても見えなければ伝わりません。伝わらないと広がらないのです。
こういう経営者、担当者が進めるSDGsの取り組みを、私達は応援します。ぜひお声がけください。