土地を切り拓き、道を作る。
環境に影響を与える業界だからこそ、
できることを徹底する
株式会社ブレインズ
2023年3月13日
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未来を考える発足時の写真。発足以前は紙を大量に使用していました。
地球規模で問題を見つめれば、
自分達の未来も課題も見えてくる2019年ごろ、社内の若手が会社の未来や自分達のキャリアパスを話し合える場所を作りたいと考え、代表の髙橋さんの案で「未来を考える会」が発足しました。発案者は髙橋さんですが、メンバーは若手の社員のみ。上司や先輩に気をつかうことなく、自由に発言して会社を牽引してほしいという髙橋さんの計らいでした。
「未来を考える会」が最初に取り組んだのは、地球規模の問題を見つけていくこと。メンバーからは二酸化炭素排出、食品ロス、気候変動などのグローバルな課題があがりました。さらに、そうした課題を大規模なものとして捉えるだけではなく、自分達の身近な問題に落とし込むことで具体的な解決策を検討していきました。
「未来を考える会が始まる以前から、社内では様々な対策をしていたんです。紙資源の再利用や消費電力についてなど、社員たちには日ごろからアナウンスをしていました。ただ、会が発足してからは改めてこれらの課題に意識して向き合うようになりました」と話すのは設立メンバーの真田さん。
社内で取り組んでいた環境保全への日々の心掛けにSDGsのテーマが重なり、より具体的な目標となったそうです。こうして「未来を考える会」の主導でSDGsの活動が本格的にスタートしました。
環境・社会・ビジネスへの影響
■ペーパーレスや消費電力削減などの活動を広げ、定着させる
■気構えず、互いに学び合いながら、社内の意識を変える
■SDGsの取り組みを当たり前として、社内外へ浸透させていく
SDGsの取り組みについて「未来を考える会」がまず掲げたのは、地元の企業や商店など身近な場所で行われているSDGsの活動から学ぶことでした。意識してみると、生活の中ですぐに実行できそうな取り組みや、実は自分達が会社や家庭すでに行っているものもありました。
その学びから、真田さんたちは紙資源の使用削減と再利用促進を行っていくことから始めました。「業務の中で誰がどれだけの紙を消費しているかを数値化したところ、興味深い結果になりました。部署によって必要な紙の量が異なることは仕方がなくとも、明らかに大量に消費している社員がいたんです」。そこで「未来を考える会」のメンバーは先輩社員にも臆することなく、紙資源の再利用・削減について指導をしていきました。
「社員の平均年齢は45歳ですから、決して若手が多い職場ではありません。それでも会の若手たちから指導があれば、先輩社員たちも再度気を引き締めてSDGsの取り組みに参加するようになりました」と代表の髙橋さん。
道路を作るという仕事は、良くも悪くも環境へ直接的に影響を与えてしまう行為です。ブレインズで道路設計に携わる社員は、それをよく理解しています。だからこそ、自分達ができることがあれば、どんなに小さな一歩でもアクションを起こしていきたいと考えています。
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世界の人材を育成し、
世界に還元していく株式会社ブレインズは、これまでにもアフリカ、中央アジアなど海外の道路設計において技術貢献を行ってきましたが、今後はさらに携わる範囲や地域を拡大していく構えです。それぞれの国の法律や用いる基準に則りながら日本の高い技術力を提供することは、社員がこれまで日本国内で培ってきたキャリアをグローバルな場所で活かすことができる貴重な経験になります。また、今後は技術支援として途上国の人々自身が技術を学び、仕事を得ていくためのサポートも重要だと考えています。
ブレインズのオフィスを覗けば、性別や国籍に関係なく多様性を重視していることがわかります。代表の髙橋さんは、現在の外国人社員の雇用と働き方について「人種や文化の違いを特別意識したことはありません。もちろん、宗教観などを尊重すべき場面はこれからもあるでしょうが、それは外国人に限ったことではないはずです。必要な人材であれば、国籍も男女も関係なく活躍してくれることを願っています」と話します。また、「未来を考える会」の初期メンバーであり、若手女性設計士の真田さんは「女性だから働きづらいとも、女性だから優遇されているとも感じたことはありません。スキルがあれば誰にでも平等に活躍する機会を与えてくれる職場なんです」と言います。
日本国内外から人材を受け入れ、世界に通用する技術力を養い、世界に還元していく。髙橋さんたち自身はそれをSDGsだと捉えたことはなくても、次世代へ続く企業の「持続可能な」あり方を、今まさにブレインズは実行しています。 -
VOICE
SDGsから始めるのではなく、
自分の習慣をSDGsに結び付けていく
SDGsという考え方が広く使用される以前から、日本の至る所で習慣的に行われてきたSDGsがあると感じています。「もったいない」という日本人的な感覚を大切に、自分達が今まで自然としていた行為がきっとSDGsの何かの目標と結びつくはず。ブレインズでも、「未来を考える会」の発足の後にSDGsの世界的な動きがあり、若手を中心にその意識が高まりました。これまでの取り組みを数値化することによって、それぞれの社員が家庭でも環境や資源の課題を考えるきっかけになったと思います。
SDGsという名前が付くと、なんだか個人では対処できないもののように感じる人もいるでしょうが、実は今まで私達が当たり前に行ってきたことが根本にあるんです。それを理解すれば、地球の一員としての自覚や、次の世代に対しての責任感も自ずと出てくると思います。誰でも始めることができるし、もう始めているかもしれない。まずはフットワーク軽く、できることから動いていきましょう。
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企業概要
会社名 株式会社ブレインズ 事業内容 技術で社会に貢献することを掲げ、北海道から関西地方、さらに海外途上国までの道路設計を行う。被災地の復興支援などにも携わりながら、人と環境に優しいインフラの普及をめざす。 所在地 宮城県仙台市青葉区国分町1-8-14仙台協立第2ビル3F 電話番号 022-716-6175 FAX番号 022-215-5561 ホームページ https://brs-net.com/