サンワード株式会社 |SDGs Each Together|SDGsへの取り組みを“個々から互いのものに”できたらいいな!をコンセプトに、SDGsを経営に活かす企業を支援するものです。

これが我が社のSDGs

お知らせ
 

循環型社会と、
障がいを「当たり前のもの」として、
受け止められる社会のために

サンワード株式会社

2021年10月20日

サンワード株式会社
サンワード株式会社は、カバンや袋物を生産する縫製メーカーで、OEM製品とともに、環境に配慮した再生型製品や、障がいを抱える方たちとコラボレーションした製品を作っています。
  • 貧困をなくそう
  • すべての人に健康と福祉を
  • 質の高い教育をみんなに
  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 人や国の不平等をなくそう
  • つくる責任 つかう責任
  • 気候変動に具体的な対策を
  • 海の豊かさを守ろう
  • 陸の豊かさも守ろう
  • 平和と公正をすべての人に
  • パートナーシップで目標を達成しよう
  • 消防用ホース再生型バッグ<br>「らうらうじ -second hose- 」

    大量に廃棄される規格外ホースの素材

    消防用ホース再生型バッグ
    「らうらうじ -second hose- 」

    消防局で使用されるホースは、人々の生命を守るために厳格な検査のもとで生み出されており、少しでも傷が付いたものや、厚みの違うものは産業廃棄物として大量に廃棄されています。
    しかし、消防用ホースとしては使えなくとも、「丈夫で水に強い」という素材の特長は変わりません。
    その特長に着目して生み出されたのが、消防用ホース再生型バッグ「らうらうじ -second hose- 」です。

  • 廃棄された規格外のホースを<br>バッグに再生

    廃棄された規格外のホースを
    バッグに再生

    普通のバッグに比べて重量こそは少しかさみますが、もともとは人の命を守るために作られたもの。その耐久性は折り紙つきです。
    また消防用ホースはさまざまなカラーで作られているため、色とりどりのバッグを作ることができます。ポリエステルの原着糸が使用されており、色あせしづらいのも特長です。
    使用済みPETボトルによる再生素材で作られたバッグなども生産しており、環境問題を日常に落とし込み、日々の暮らしの中で思いをはせることができる製品が生み出されています。

  • 障がいを抱える方々をデザイナーとして起用した、コラボレーション製品

    サンワードのデザイナー 西村 有加さんの作品

    障がいを抱える方々をデザイナーとして起用した、コラボレーション製品

    障がいを抱える方と生み出すコラボレーション製品も、サンワードの取り組みの大きな柱となっています。
    ダウン症や自閉症の方が描いた魅力的な絵を、バッグやポーチの図柄に採用し、サンワードのデザイナーとして起用しています。
    この取り組みは、「美しい製品を作ること」はもちろん、「ダウン症や自閉症を抱える方々の自立」や「差別・無理解の根絶」を目標としています。
    デザイナーとして起用される方は、基本的に顔写真とプロフィールを公表しています。
    障がいを抱える方が、デザイナーとしてこんな素敵な作品をつくっているということを、世の中に知ってもらう。存在を隠してしまうのではなく、表に出ていただき、人々に覚えてもらう。それが、社会の障がいに対する差別や無理解の根絶に繋がると、サンワードは考えています。

  • 世の中に流される仕事ではなく、 世の中のためになる仕事を

    世の中に流される仕事ではなく、 世の中のためになる仕事を

    サンワードの取り組みは、2012年に滋賀県野洲市に設立された自社工場から始まります。
    それまでは製造を外注しており、製品の開発テストなどを行うことが困難だったのですが、自社工場が設立されたことにより、オリジナル企画の商品開発を実行できるようになりました。
    「せっかく経営をするのだから、世の中に流されて仕事をするのではなく、世の中のためになる仕事がしたい」
    代表取締役 池田 智幸さんのそんな思いから、消防用ホースの再生バッグの開発がスタートしました。
    また、東北の被災地で出会った、福祉作業所の障がいを抱える人々との出会いも大きいものでした。
    「日常が壊されてしまった方々に、『何かいっしょに製品をつくりませんか?』と聞くと、みんなが笑顔になって、場に活力が生まれました。その光景を見て、このように人々に喜んでもらえる仕事を事業にしていきたいと思いました」。
    作業所の皆さんが一つひとつ丁寧に作り上げた木製ボタンを、アクセントにあしらったバッグや小物を企画・生産。その経験が、自閉症・ダウン症を抱えたデザイナーによる、プリントバッグの開発に繋がりました。

    一部の福祉施設は閉じられた環境にあり、社会と広く接する機会を持てずにいる障がい者の方の数は、少なくありません。
    また、ご家族など周囲の方が、障がい者本人が辛い思いをしないようにと、他者や社会とコミュニケーションする機会を遠ざけてしまうケースも多々あり、障がいを抱える人々の存在が、外からは見えづらい状況がつくり出されています。。

    そんな状況を変えるための第一歩として、サンワードは障がいを抱える人々と共に、世の中のみんなに喜んでもらえる製品を作り出しています。
    社会が障がい者の存在を知り、受け入れるようになるための土壌を、サンワードは育んでいます。

社会や環境、ビジネスへの影響

■廃棄物を新たな製品に再生。社会のコストと環境への悪影響を削減
■障がいを抱える人々がもつ魅力を発信し、世の中の理解を深める
■社員が誇りと働く意義を感じられる仕事を創出

社会や環境、ビジネスへの影響

大量生産・大量消費社会の限界やほころびが見え始め、循環型社会の実現に向けて社会全体が動きはじめています。しかし、消防用ホースのように、「人の命を守るため」に大量生産をせざるをえないものもあるのが現実です。サンワードの再生製品の開発は、その理想と現実のギャップを埋める一つのアイデアとなるのではないでしょうか。

障がいを抱える人々とのコラボレーションは、製品開発だけではなく、作品の展示会も行っています。ギャラリーに原画や製品などを展示し、可能な限り作者も在廊して、お客様とコミュニケーションを行います。そのような取り組みを通して、お客様が作品と作者の魅力に直接ふれて、障がいに対する偏見や無理解をとりはらう機会を作っています。そして、お客様と交流した作者は、飛びきりのいい笑顔を見せてくれると池田さんは言います。

また環境に配慮した製品の開発や、障がい者とのコラボレーションを通して、自分が働いたことへの意義を感じてくれる社員が増えたそうです。社会のために仕事をすることで、会社としての存在意義を作り、社員が誇りをもてるように。池田さんが、自社製品の開発をスタートさせた思いが実を結び始めています。

ビジネスとして成功させることが、 理想の実現に繋がる

現在の取り組みモデルは、まだ利益を生み出す段階には至っておらず、今後はそれが大きな課題だと池田さんは言います。
「私たちの取り組みを広げる意味でも、いかに社会に貢献しつつ利益を生み出すモデルをつくれるかが重要です。
私たちだけでは、世の中を変えることはできません。利益を生み出せるモデルをつくることで、他の中小・零細企業が私たちを参考にして、同じような事業を始めてもらえる状態にすることが、必要不可欠です。
そして、私たちもボランティアとしてやっているわけではないので、利益を生み出さないと続けることはできません。継続的に取り組みを続けていけるように、ビジネスとして成功させる道筋を考え続けています」。

  • VOICE

    VOICE

    SDGsを、流行で終わらせないために

    SDGsという言葉が世の中に広まり、ある意味流行に近いようなものになっています。私はその状態に少し危機感を覚えています。SDGsという言葉が広まったおかげで、私たちの製品の認知が広まったり、協力会社との繋がりが生まれたりしていますが、SDGsをただの「流行り言葉」で終わらせてはならないと強く思います。
    SDGsという言葉がなくなっても、人々が社会のために何かを取り組めるように。そんな未来をめざして、いっしょに頑張りましょう。

  • サンワード株式会社
  • 企業概要

    会社名 サンワード株式会社
    事業内容 主に鞄・袋物を中心としたOEM生産を営むと共に、SDGsに特化した自社企画商品を展開。2011年に立ち上げた、消防用ホースの再生バッグ以降、環境に配慮した製品や、障がい者とのコラボレーション製品を開発・生産している。
    所在地 〒520-2331 大阪市天王寺区生玉町2番3号 小出ビル2F
    電話番号 06-6773-3010
    FAX番号
    ホームページ https://www.sunward-beban.co.jp/